My Happiness

その後のドッジボールでも私達は標的にされた。

―幼稚すぎ。

山本が慧莉に近付いた。
慧莉が、ではない。
ならば慧莉が恨まれるのは理不尽だろう。

―まぁ私は喧嘩腰タイプだから仕方ないか。

そんなロクでもないことを考えながら、次から次へと来るボールを、時に避け時に受け止め、ドッジボールを進行させる。

結果は見事、勝ち。

「やっぱ一葉は強いね。」
あのグループ以外の子達は普通に接してくる。
が、
「つまらない。」
そう、誰かが呟いたのも気付いていた。

誰か、いや。
そんなの分かっている。


―慧莉の敵だ。
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