My Happiness
その後の授業はただ退屈に過ごした。

「慧莉、帰ろ!」
HRが終わって直ぐに駆け寄る。
「今日、部活なの…。」
―そうだった。
「分かった、頑張れ~!私、先に帰るね。」
「うん、ありがと!」
私は慧莉に笑って教室を出た。


ガチャ。
玄関の鍵を開けて家に入る。
そして自分の部屋へ行き私服に着替える。
リビングにはあの女。
私が帰ってきたことは分かっているだろう。
だが、声をかけはしない。

私もかけられたくないから好都合だ。

そのまま鞄を持って無言で家の外へ出た。
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