Dangerous boy
それとも、私の考えが古いの?

そんな事を考えている間に、尚太君はさっさと台所へ移動し、冷蔵庫を探索している。

「うん。フレンチトーストでいい?」

「う、うん。」

そこで私も、起き上がった。

「フライパン、使ってもいい?」

「うん。」


私もベッドの下に放り投げていたシャツを着て、キッチンへと向かう。

「ああ、心はゆっくりしていて。」

年下の男の子は、年上の私に気を使っているらしい。

「ありがとう。」

普段あまり料理をしない私が、普段から料理をしているだろう尚太君のお邪魔になる事は、簡単に想像がつく訳で。

私は尚太君の言う通り、キッチンから離れた。

自ら朝食を作ると言った尚太君はさすがで、手際よく卵と牛乳を混ぜて、もうパンを焼いている。

その仕草が流れるようで、少し離れた場所から見ていても、見入ってしまう程だ。


「はい。できたよ。」

皿を二つ抱え、私の元にやってきた尚太君。
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