Dangerous boy
それから一週間。

尚太君からの連絡はなかった。

あっけなく、終わってしまった。


終わってしまった?

何があっても、尚太君の側にいるって決めた。

何があっても。

何があってもだ。


私は尚太君に、Lineをした。

【今、どこにいる?】

送信した後、返事が来るように祈り続けた。

返信は、意外と早めにやってきた。

【病院にいるよ。】

素っ気ない答えが返ってくると思っていたのに、思ったよりもフレンドリーだった事が、私の気持ちを後押しした。

【今から、行ってもいい?】

【いいよ。】

私はスマートフォンをバッグの中に入れ、慌てて外に飛び出した。


病院までは、家からは遠かった。

どちらかと言えば、お店に近い方にある病院だったからだ。

【着いたよ。】

Lineをすると、意外な答えが返ってきた。

【1階の待合室で待ってて。】

それを見て私は、別れの予感がした。
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