Dangerous boy
そして翌日、珍しく同僚の環奈が休んだと聞いて、心配になった。

滅多に風邪もひかないと言っていたのに。

お昼休みに【大丈夫?】と送信したら、環奈から意外な返事が来た。

【失恋した。】


私は目を疑った。

環奈って、彼氏いたかな。

気になってる人はいるって、聞いたけれど。


【以前、話してくれた気になってる人?】

【うん。】

気になってるの人に失恋したぐらいで、しっかり者の環奈が、休むとは思えなかった。

【話、聞くよ。会社終わってから、環奈の家に行ってもいい?】

【うん。】


何かあったに違いない。

私は仕事が終わった後に、環奈の家を訪ねた。

彼女もまた、一人暮らしだった。


呼び鈴を鳴らすと、目を腫らした環奈が出てきた。

「環奈……」

「心っ!」

私の顔を見た瞬間、環奈は泣き崩れた。

「どうしたの?環奈。」

何とか環奈をなだめて、私は彼女をリビングに連れて行った。
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