Dangerous boy
「確かに、付き合ってもいないのに、プレゼント貰ったり、外で二人で会ったりしたら、そう言う誤解を招いても、仕方がなかった。本当にごめんなさい。」

尚太君は、一向に頭を上げようとはしない。

たぶん、環奈が許してくれるまで、頭を下げ続ける気だ。


「止めてよ、そう言うの!」

環奈の目には、涙があふれていた。

「そんな風に言われたら、尚太との思い出が、全部ウソだった事になるじゃない。」

それでも尚太君は、頭を上げなかった。

「それでも、ちゃんと謝らなきゃいけない。環奈とは、付き合えない。他に好きな人がいるから。」

「もういいよ。頭、上げて。」

ようやく、尚太君はゆっくりと、頭を上げた。


「ちゃんと、言ってくれたし。謝ってくれたからいいよ。でも許すには、一つだけ条件がある。」

「なに?」

環奈は、両手で顔を押さえながら、泣きじゃくっていた。

「尚太の事、まだ好きでいてもいい?」
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