Dangerous boy
「……はい。」

「へえ……」

尚太君の彼女って言うだけで、そんなにも興味があるのか。

音緒さんは、私を見て面白ろそうに、笑っていた。


「いいでしょう、音緒さん。そこいら辺で。」

「分かった。もう聞かない。」

音緒さんが、両手を上げると、尚太君は私に、スクリュードライバーをくれた。

「あらら。カクテルも可愛いのを、頼むね。」

もはや、苦手な分野に入る人。

「はい、音緒さんは、これでしょ。」

彼女の前に置かれたのは、テキーラだった。

相当、強いお酒だ。


「さすがは、尚太。お客さんの好きなお酒は、全部把握しているのね。」

色気があって、テキーラを飲めて。

もし彼女が尚太君の恋人だったら、私は全く歯が立たないだろう。


「音緒さんは……」

私が名前で呼びかけた事で、彼女は驚いていた。

「ごめんなさい。そんなに仲が言い訳じゃないのに、名前で呼んじゃったりして。」
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