甘味好き御曹司とお見合い結婚!?
朝より管も少なくなったし、酸素マスクも外されたので表情もはっきり見える。
「お祖母ちゃん、大丈夫?」
「あら、こんなに早く戻らなくっても。ゆっくりしてくれば良かったのに」
「だって心配だもの。それにこれでも家のことはちゃんとやって、職場にも連絡してから来たのよ?」
「そう、夏乃の職場にもご迷惑かけてしまったわね……」
お祖母ちゃんは申し訳なさそうな顔をするので私は、明るく返す。
「理紗さんも、ラザロードさんも私がお祖母ちゃんと二人暮らしなのは知っているし、昨日だって連絡が入ってすぐ病院へ行きなさいって帰してくれたのよ。明日まで休んで、お祖母ちゃんのそばに居てあげなさいってお休みをくれたわ」
「夏乃の職場はやっぱりいいところだね。ラズさんの料理も美味しいものねぇ」
お祖母ちゃんは、私と初めて行って以来すっかりボナ・ペティがお気に入りで度々来店している。
最近はお花の教室の後に生徒さんと来たりしている。
「そうしたら、退院したらラズさんにお祖母ちゃんの好きなもの作ってもらおうね」
「そうねぇ、楽しみにしましょうかね」
そんな会話をしつつ、祖母はいまだ点滴のみのまま私がお昼にと買ってきたおにぎりは私が食べて、片付けも終わったころ今回診てもらった主治医の先生と看護師さんが病室に来た。