浮気男のシンデレラ
慶一道はやっと陽和を見つけ陽和に
近づいて来た。

「何で先生といるんだ?」

武蔵野先生はニッコリ笑って

「そりゃ、僕の有能な秘書
だからね。」
慶一道が陽和を驚いて見ると

(˘^˘ )プイッ

「武蔵野病院に務めてたのか?
いくらカフェを探し回っても
見つからないはずだな‼」

(`^´)プイッ

「探した?なんで?」

「君に一目惚れしたからに決まって
んダロ。
それに会いたくてたまらなかったか
ら。」


ププ━〃>З<━ッッ!!!

「今どき?一目惚れ?
ない、無い無い。
さっきのベロチュウの彼女ちゃん
は?中よ〜く抱きついてたやーん。
チュチュチュッしてたやーん。」



「さっきの?
ああ、アレは遊び遊び、此処で
合ったばかりだし。」


「《《《ヒエ〜ッwwwww》》》
今日合ったの━━━しかもさっき?
で‼
ベロッちゅ━━━━できんの?
ヒエエェェたまげたな!
なんとゆう節操のなさ。」


慶一道はジタバタしながら如何
に自分が節操がないかを陽和に、
宣言されているような、
肩身の狭い思いをしていた。

「ええやん。
ついその場の雰囲気とか
うっかりとかあるんだよ。
男である以上、仕方が無いん
だよ!」



「ふーん。その前も違う女とラブホ
でイチャイチャしてたやん?

「 あれもうっかり?なんだ?」
軽蔑の眼差しで射抜くように慶一道を斜めから見る。

「あ、あ、あれは、あれだ‼
ウッカリと言うか?
つい、雰囲気にのまれてってカー
流れ的にってカー

ついみたいな↗酔ってたし
眠かったし↘」

慶一道の悪友は全員慶一道の、苦し紛れの言い訳をニヤニヤしながら聞いていた。


「へへえ﹏そうなんダーへぇ﹏」
陽和は怪しく頷く!

ぷぷ〜っぶふふ

悪友達は吹き出し肩を揺すって笑っていた。

コイツら全員別世界の住人か?
嫌エロ世界の住人な!


陽和は、シッカリけじめを、付ける
決心をした。
この人達と、種類が違う事をキチンと伝えないと、と思っていた。


「あのですね。キッパリ
ワタクシと雅楽代 慶一道さんは
無理なんです。

次元が違うと言うか、価値観の違い?
全然‼あいません。

塩と砂糖、水と油」


そんな陽和の強気な発言をフッと鼻で笑い慶一道は、余裕こいて最後の
切り札を出した。


ルックスでは他の女は殆ど
落ちたが陽和は
手強い。

「これ、俺の名刺、いっつでも
電話して来てよ。」


手渡された名刺を見ると
「オーキッド ?
ああの化粧品会社の?
副社長?あなたが?」

又悪友達はニタニタ
陽和が金に目がくらんで落ちたと全員思っていた。

陽和の驚きは女子大生と同じ
テンションだったからだ。

此処で慶一道は、陽和との道が開けたと大きな勘違いをした。


「俺と付き合おう
日和の為ならなんでもする。

君に尽くすよ。」


ボーぜんとする陽和の頭の中は

〃〃こいつかー‼
ママをこき使うダメ駄目ダメ
副社長は、節操の無い合コン
趣味な野郎はぁ〜💥💢💥

Wー誤解すな‼
付き合おう?誰と誰が?寝言か?
冗談か〃〃

「丁重に、お断りいたします。
名刺、お返しいたします。

にわかに外野がザワザワ、ザワザワ

「え?なんで?」
この名刺にはペンで直通の電話番号が記入されている。
他の女の子には手に入らない
代物なハズ

「だって
貰っても意味無さそうだし。」

「なんで?」

「なんでって好きじゃないから。
無理、お代官様じゃないんだし
私出会った人とあんなに接近できま
せ━━━━━━━ん。

私にも選ぶ権利ある事
わすれてませんー。ってか・・・
副社長さんって、仕事なにするの?

部下が働き者じゃないんですカー‼
部長さんとか、部長さんが特に
働き者とカー ‼」(`^´)プイッ

女の子舐めすぎ、金品欲しがる女ばかりと思うなよ。お代官様‼

陽和は俺が嫌いなのか?
ガ━l||l((꒪д꒪I)l||l━ン

他の女は、名刺見せると他の日の約束を速攻ですると言うのに?
しかしこの名刺には俺のプライベートな番号が書いてあるのにィ

ガ━━ン=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)


クククク
「天下のオーキッドの名刺が泣くぞ
副社長殿‼〃」

武蔵野先生と妻の美代は、陽和の想像出来ない態度に笑いをこらえていた。

慶一道の打ちひしがれる事は今までになく見モノと言えば見物だった。

陽和の一言に打ちひしがれ呆然と立ち尽くす慶一道はショックのあまり、何も出来ずにいた。



「ハイッ、名刺返す。」
左掌に、ポンと置かれた名刺が初めて威力の無いタダの紙に見えていた。



武蔵野航大は妻の美代と又仲良く飲み始めた。




その日から・・・

夏の暑い太陽がナリを沈める9月の終わり一斉に黄色い、オレンジの金木犀の花の香りが漂い華やぐ頃、温度は夏のような30度。

「あつーい‼もうすぐ10月に、
なるのにー」

陽和は冷蔵庫から抹茶アイスモナカをガサガサと取りだし

「慶一道食べる?」

「Wwゴメン‼
甘いの苦手なんだよ。
知ってるだろ?」

モナカの挟んだ間からモタ﹏っとたれる抹茶バニラを赤い舌がペロリン。
可愛らしい口のすきまから、綺麗な前歯2本がむき出しになる。

慶一道はそれを見てゴクリ
テーブルにはガラスの大きめの、コップに、グワラングワランと太めの氷が擦り合う。

並々と注がれた茶褐色のお茶が
ゴクゴクゴク陽和の口の中の甘さを
一気に消して行った。

カラコロコロ空になったコップの氷を陽和の丈夫な歯が噛み砕く。

ガリリゴロリガリガリ

慶一道は陽和に、

「もっと飲む?」と聞いた。

「ううん、もう要らない。
ご馳走様でした。」


あの日あのバーでいざこざがあった日

・・・・・・・・・

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

武蔵野航大先生に電話がなった。

相変わらずの穏やかな表情で電話に
出る。

先生は和食亭の女将さんに息子の
嫁候補を紹介して欲しいと頼まれて
いたらしい。それであんなに女の子を連れて食事に出掛けたのかと納得した。


息子さんはIT業の社長さんで中々
出会いがなかったらしいが、
女将さんの目に
止まったのが、穂花と陽和と、佳代
だったそうだ。

三人共、食材を気にしたり、
立ち振る舞い
全てに置いて、合格だったと、

然し佳代さんは既婚者
穂花は離婚して間がなく
陽和に白羽の矢が当たった。




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