浮気男のシンデレラ
陽和の記憶障害
慶一道への迷い。
あの事があってから、慶一道は
陽和に、毎日LINEで連絡してくる。
大抵一日あった事を書いてくる。
最後には必ず
“大好きだよ。陽和。“
と付け加えてある。
みんなが浮き足立つクリスマスも、
何事もなく、静かな聖夜が明けた。
夫婦はどっか行っちゃうし
陽菜は彼氏と出かけちゃうし、
ピピとララ、2匹と1人の静かな
夜だった。
家の前に一台の高級車が止まっていた。
見に覚えのある車は夜が開ける迄
止まっていた。
陽和は気づいたが何もしなかった
陽和も寝ないで一夜を過ごした。
突然LINEが来た。
開くとメリークリスマス陽和
本が現れて狼がサンタさんに
なっていた。
狼はトナカイを走らせ空へとSの
字をなだらかに描くように登って
行く。꙳★*゚꙳★*゚꙳★*゚
Xmasメドレーが流れ、やがて終わる
オオカミが大きな口パクで
“メリークリスマス
陽和、大好きだ・・・“
そう呟いた。
陽和は嬉しかったが、金かけてんなー
まあ、雅楽代財閥の御曹司には
できる業だな〜w
と言うのが印象だった。
静かに明ける聖夜
朝5時を過ぎる頃、車は静かに
去っていった。
シンビジュウムの黄色とワイン
カラーの花束が玄関に置かれていた。
花束の中にちっちゃい箱が
入っていた。
やはりその花束から甘い香りに
混ざった、オードパルファ〇
彼の香りが微かに香っていた。
車の去った方向を眺め、
メリークリスマスと、呟いた。
今は彼を恨んではいない。
彼に貰った誕生日プレゼント
まだ開けていない。
2っのプレゼントの箱を眺めながら、
安いもので無いことは箱でわかる。
ブランド物だ、
「いっ、返そうか。」
そんな事を考える。
「もう、関わり合う事は無いのに。」
そっとしておいてほしい
陽和はポツンと呟いた。
陽和は婚活サイトを開いてみる。
うーん、イマイチ気がのらない。
今流行りのマッチングアプリはどう
だ‼ 登録しょうと思った時
“大好きだよ、陽和“
空耳だろうが陽和の耳に聞こえて
来た。
慶一道の事を考えてしまった。
“いやいやいや‼彼にはジオンと言う
存在がある。
逆立ちしても彼女にはかてない
いっもジオンを優先する癖に
なんで“大好きだよ、陽和“
なんて言うんだろう。
大好きとは言ってくれるけど
愛してるとは彼は言わない。
愛してるの一言は、きっと
リ.ジオンに向けて言う言葉だ。
彼女は慶一道の長年の想い人なん
だから・・・。
「えーい‼ この際、お見合いでも
するか‼ 顔はどうでもいい
私だけを愛してくれて
家庭を大事にする人なら私も
きっと愛せるはず。」
私は義理堅いのだ。
愛情には愛情で返していくのだ‼
きっと何処かに私の旦那様がいる
早く迎えに来てー
あー、昔から思っていた。
凛々しい姿で玄関に立ち
百本の薔薇を抱え飛び込んでくる。
シンデレラを探すように抱えた
ガラスの靴、
ウッハー、眩しい光が射し込んで
ピッカーンと光る白い ・・・ 歯
ああ〜早く会いたーい。
思わず抱きしめたピピとララが
白目をむいた。
カブガブカブイッテーごめーん。
ピピとララにコートを着せ少し
肌寒いが、公園へと足を進める。
2匹は凄く嬉しそう。
振り返り振り返り、走り出す。
公園の長椅子にこしかけボールを
投げる。茶色くなった芝のうえを
ピピもララも走り回る。
ビュービューと強くなった風は、
陽和の頬を、撫でていく。
こんな日はあの猛暑が半分寒さを
紛らわせてくれないかとさえ
思ってしまう。
あの暑い日にかえれたら慶一道
との関係を、上手く修正できるのだ
ろうか?
あのマンションで食べたアイス
あの時慶一道はどんな顔をしていた
のだろうか?
慶一道は口では、大好きだよ、って
言っているけど1月来日するジオンの
事で頭がお花畑だと思う。
又ガッカリするのは嫌だ、
だから会わない
又慶一道を好きになったら、又
傷付いてしまう。
今度同じ繰り返しをしたら
本当におかしくなりそう。
「くわばら、くわばら。」
君子危うきに近寄らず
ってなぁ。
副社長は部長である母親には何も
話した様子はない。
その約束は守ってくれているようだ。
母に心配だけはかけたくない
このまま静かに終わりたい。
大晦日の朝だった。
慶一道から電話があった。
「陽和、今日いや夜中、初詣
行こう。」
「ちょっと待って、私と?」
慶一道の突然の誘いに返事が出来ない。
「うん、迎えに行く。」
「えー、行かないよ!やだよ。」
会いたく無いし、会って話す事も
無いし・・・
「なんで?ヤなのサ」
「だって、あんたジオンの彼氏
じゃん、人の彼氏と初詣?
イミフ‼」
「だから‼俺はジオンの彼氏じゃ
無いの💢俺は、陽和の彼氏と
オモッテイル。‼」
「 チッ嘘つきめ‼最後、声ちっちゃ‼
何時も調子いいんだから」
「ウ、ウン‼とにかく迎えに行く。
来ないなら家まで迎えに行く
から。」
「ええー困る‼」
「じゃあ11:00駅前で‼」ブチッ
「えー、会え、おーい‼コラ
待ってー‼」
怪しむ家族に嘘ついて何とか家を
飛び出した。
あの慶一道の事だ
やりかねない。
急いで誕生日プレゼント
と、クリスマスプレゼントを
包装された箱のまま、バックに
入れ込んだ。
「薔薇の花だって、5万?幾ら?
シンビジュウムの、花だって
それなりの値段、
多分この箱の中身だって、
それなりのはず、貰う訳には
行かない。
人のカレシなんだから‼」
調子こいた彼の、物の言い方は彼達
には、挨拶、挨拶、本気にするが
間違いなのだ、人間は学習する。‼
駅の入口で目立つイケメン発見。
黒のウールのロングコート
彼は陽和を見ると、嬉しそうな
顔をした。
一瞬 ⸝⸝⸝•_•⸝⸝⸝ ポッとなったけど
気をひきしめ、せっかく
心因性記憶障害にまでなった意味が
無いと自分に言い聞かせた。
「なんか食べた?」
背の高い彼は陽和を覗き込むように
聞いてくる。
「年越しそば食べたけど
屋台のも食べたいかも。」
「ふふっ、ヨシヨシ。」
お宮の境内に着くと、長い行列が、
参道の方から伸びている。
慶一道が、はぐれないように、
人混みの中で手を握った。
ドキドキドキドキ
最後尾に着くと手は自然に離れた。
“こんな事、彼は何でも無いんだろ
うか?“
そんな気持ちを抑えるように
聞いてみる。
「もう、武蔵野蒼太と仲直りした?」
仲の良かった2人が陽和のせいで
仲違いしているのはやはり
心苦しい。
「ああ、許せなかったけど、
アイツだけが悪い訳じゃ無いし
兄弟みたいな仲だからね。」
「私誕生日、ちゃんと言ったよね。
私を信じない慶一道も悪いよ。
それにジオンさんと、やること
やったんだし、結果オーライじゃ?
良かったんじゃない?」
「えっと・・・?そういう事は
しっかり覚えてんのな‼」
「そりゃそうだ‼
前の私可哀想すぎるよ。
あんたみたいなヤリ男の何処が
良かったんだろう!
慶一道の顔を何時忘れたか
忘れた。」
「そう、じゃ又口説かないとな‼
俺はジオンじゃ無くて陽和が
好き。」
ポッ ⸝⸝⸝•_•⸝⸝⸝ ♡︎
うっ‼ ブルン、ブルンと顔をフル
“いかん、いかん、又惚れてまう!
好き好き連呼されると、そんな
気がして来る。
この人種の好きとか、大好き、
は挨拶、挨拶。ww“
忘れんなよ﹏wと陽和は自分に
言い聞かせる。
陽和に、毎日LINEで連絡してくる。
大抵一日あった事を書いてくる。
最後には必ず
“大好きだよ。陽和。“
と付け加えてある。
みんなが浮き足立つクリスマスも、
何事もなく、静かな聖夜が明けた。
夫婦はどっか行っちゃうし
陽菜は彼氏と出かけちゃうし、
ピピとララ、2匹と1人の静かな
夜だった。
家の前に一台の高級車が止まっていた。
見に覚えのある車は夜が開ける迄
止まっていた。
陽和は気づいたが何もしなかった
陽和も寝ないで一夜を過ごした。
突然LINEが来た。
開くとメリークリスマス陽和
本が現れて狼がサンタさんに
なっていた。
狼はトナカイを走らせ空へとSの
字をなだらかに描くように登って
行く。꙳★*゚꙳★*゚꙳★*゚
Xmasメドレーが流れ、やがて終わる
オオカミが大きな口パクで
“メリークリスマス
陽和、大好きだ・・・“
そう呟いた。
陽和は嬉しかったが、金かけてんなー
まあ、雅楽代財閥の御曹司には
できる業だな〜w
と言うのが印象だった。
静かに明ける聖夜
朝5時を過ぎる頃、車は静かに
去っていった。
シンビジュウムの黄色とワイン
カラーの花束が玄関に置かれていた。
花束の中にちっちゃい箱が
入っていた。
やはりその花束から甘い香りに
混ざった、オードパルファ〇
彼の香りが微かに香っていた。
車の去った方向を眺め、
メリークリスマスと、呟いた。
今は彼を恨んではいない。
彼に貰った誕生日プレゼント
まだ開けていない。
2っのプレゼントの箱を眺めながら、
安いもので無いことは箱でわかる。
ブランド物だ、
「いっ、返そうか。」
そんな事を考える。
「もう、関わり合う事は無いのに。」
そっとしておいてほしい
陽和はポツンと呟いた。
陽和は婚活サイトを開いてみる。
うーん、イマイチ気がのらない。
今流行りのマッチングアプリはどう
だ‼ 登録しょうと思った時
“大好きだよ、陽和“
空耳だろうが陽和の耳に聞こえて
来た。
慶一道の事を考えてしまった。
“いやいやいや‼彼にはジオンと言う
存在がある。
逆立ちしても彼女にはかてない
いっもジオンを優先する癖に
なんで“大好きだよ、陽和“
なんて言うんだろう。
大好きとは言ってくれるけど
愛してるとは彼は言わない。
愛してるの一言は、きっと
リ.ジオンに向けて言う言葉だ。
彼女は慶一道の長年の想い人なん
だから・・・。
「えーい‼ この際、お見合いでも
するか‼ 顔はどうでもいい
私だけを愛してくれて
家庭を大事にする人なら私も
きっと愛せるはず。」
私は義理堅いのだ。
愛情には愛情で返していくのだ‼
きっと何処かに私の旦那様がいる
早く迎えに来てー
あー、昔から思っていた。
凛々しい姿で玄関に立ち
百本の薔薇を抱え飛び込んでくる。
シンデレラを探すように抱えた
ガラスの靴、
ウッハー、眩しい光が射し込んで
ピッカーンと光る白い ・・・ 歯
ああ〜早く会いたーい。
思わず抱きしめたピピとララが
白目をむいた。
カブガブカブイッテーごめーん。
ピピとララにコートを着せ少し
肌寒いが、公園へと足を進める。
2匹は凄く嬉しそう。
振り返り振り返り、走り出す。
公園の長椅子にこしかけボールを
投げる。茶色くなった芝のうえを
ピピもララも走り回る。
ビュービューと強くなった風は、
陽和の頬を、撫でていく。
こんな日はあの猛暑が半分寒さを
紛らわせてくれないかとさえ
思ってしまう。
あの暑い日にかえれたら慶一道
との関係を、上手く修正できるのだ
ろうか?
あのマンションで食べたアイス
あの時慶一道はどんな顔をしていた
のだろうか?
慶一道は口では、大好きだよ、って
言っているけど1月来日するジオンの
事で頭がお花畑だと思う。
又ガッカリするのは嫌だ、
だから会わない
又慶一道を好きになったら、又
傷付いてしまう。
今度同じ繰り返しをしたら
本当におかしくなりそう。
「くわばら、くわばら。」
君子危うきに近寄らず
ってなぁ。
副社長は部長である母親には何も
話した様子はない。
その約束は守ってくれているようだ。
母に心配だけはかけたくない
このまま静かに終わりたい。
大晦日の朝だった。
慶一道から電話があった。
「陽和、今日いや夜中、初詣
行こう。」
「ちょっと待って、私と?」
慶一道の突然の誘いに返事が出来ない。
「うん、迎えに行く。」
「えー、行かないよ!やだよ。」
会いたく無いし、会って話す事も
無いし・・・
「なんで?ヤなのサ」
「だって、あんたジオンの彼氏
じゃん、人の彼氏と初詣?
イミフ‼」
「だから‼俺はジオンの彼氏じゃ
無いの💢俺は、陽和の彼氏と
オモッテイル。‼」
「 チッ嘘つきめ‼最後、声ちっちゃ‼
何時も調子いいんだから」
「ウ、ウン‼とにかく迎えに行く。
来ないなら家まで迎えに行く
から。」
「ええー困る‼」
「じゃあ11:00駅前で‼」ブチッ
「えー、会え、おーい‼コラ
待ってー‼」
怪しむ家族に嘘ついて何とか家を
飛び出した。
あの慶一道の事だ
やりかねない。
急いで誕生日プレゼント
と、クリスマスプレゼントを
包装された箱のまま、バックに
入れ込んだ。
「薔薇の花だって、5万?幾ら?
シンビジュウムの、花だって
それなりの値段、
多分この箱の中身だって、
それなりのはず、貰う訳には
行かない。
人のカレシなんだから‼」
調子こいた彼の、物の言い方は彼達
には、挨拶、挨拶、本気にするが
間違いなのだ、人間は学習する。‼
駅の入口で目立つイケメン発見。
黒のウールのロングコート
彼は陽和を見ると、嬉しそうな
顔をした。
一瞬 ⸝⸝⸝•_•⸝⸝⸝ ポッとなったけど
気をひきしめ、せっかく
心因性記憶障害にまでなった意味が
無いと自分に言い聞かせた。
「なんか食べた?」
背の高い彼は陽和を覗き込むように
聞いてくる。
「年越しそば食べたけど
屋台のも食べたいかも。」
「ふふっ、ヨシヨシ。」
お宮の境内に着くと、長い行列が、
参道の方から伸びている。
慶一道が、はぐれないように、
人混みの中で手を握った。
ドキドキドキドキ
最後尾に着くと手は自然に離れた。
“こんな事、彼は何でも無いんだろ
うか?“
そんな気持ちを抑えるように
聞いてみる。
「もう、武蔵野蒼太と仲直りした?」
仲の良かった2人が陽和のせいで
仲違いしているのはやはり
心苦しい。
「ああ、許せなかったけど、
アイツだけが悪い訳じゃ無いし
兄弟みたいな仲だからね。」
「私誕生日、ちゃんと言ったよね。
私を信じない慶一道も悪いよ。
それにジオンさんと、やること
やったんだし、結果オーライじゃ?
良かったんじゃない?」
「えっと・・・?そういう事は
しっかり覚えてんのな‼」
「そりゃそうだ‼
前の私可哀想すぎるよ。
あんたみたいなヤリ男の何処が
良かったんだろう!
慶一道の顔を何時忘れたか
忘れた。」
「そう、じゃ又口説かないとな‼
俺はジオンじゃ無くて陽和が
好き。」
ポッ ⸝⸝⸝•_•⸝⸝⸝ ♡︎
うっ‼ ブルン、ブルンと顔をフル
“いかん、いかん、又惚れてまう!
好き好き連呼されると、そんな
気がして来る。
この人種の好きとか、大好き、
は挨拶、挨拶。ww“
忘れんなよ﹏wと陽和は自分に
言い聞かせる。