愛というもの~哀しみの中で~
「今日は自転車なんだな。俺除け?」

「あ、いえ…今日はチラシ配りのアルバイトだったので自転車できました。コンビニは交通費が出るからバス通勤なので…直接学校に来て歩いて帰ってます。」

そう答えると芹沢さんは嬉しそうに笑ってた。

「良かった。嫌だったら無視してって言ったけど本当にされたらへこむし。コンビニいなかったから休みかと思ったけど今日も働いてたんだな。休みは?」

「休みは月に1~2日ぐらいです。コンビニ行ったんですね。」

心がウキウキしてるのがわかる。何でかな?
期待なんてもう何年もしたことないしウキウキすることなんて本当になかった。

「全然休んでないじゃん!そんなに稼げない?」

「う~ん、どうだろ?この先の事も考えてひとまずの目標が高卒で…その後は資格なんかも取りたいからそのための貯金もしたくて…」

自分に興味を持ってくれる人なんていなかったけどこんなに自分のこと話すのは初めてかもしれない。
家まで10分かからずに着いた。家にあがるのかな?そう思うとドキドキした。
< 17 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop