愛というもの~哀しみの中で~
「とは言っても、今現在一緒に住んでて結婚生活とどう違うかって話なんだけどね。大吾くんはそのつもりでいるだろうし。」

「でもまだ学校行ってるし、親にも会いに行ってないし…」

きっと今妊娠は困ると思う…

「茉莉ちゃんは大吾くんがいくら稼いでるかとか知ってる?多分家族を養える程度には稼いでるよ!」

「詳しくは知らなくて…そんな話したことないし…由実ちゃんは?昌くんの知ってるの?」

「知ってるっていうか、私が管理してるの。気づいたら高いものとか平気で買って来ちゃうからおこずかい制にした。」

意外だ…。あの昌くんが大人しくおこずかい制に納得したなんて…

「由実ちゃんすごいね!あの昌くんが意外ね。」

「フフッ、愛だけじゃ生活なんてできないもの。大吾くんも同期だし同じくらいあるよ!」

「でも赤ちゃんなんて…まだ望んでないかも…」

「ダメだよ!もしお腹に赤ちゃんいたら今の茉莉ちゃんの言葉聞こえてるんだから。赤ちゃんなんてって言ったら可哀想。」

「そうだけど…」

「大丈夫!大吾くんは意外とそのつもりで付けてないのかも。そうだ!今から検査薬買いに行こう。」

思ってもみない事態に頭がついて行かなかったけど、促されるままにドラッグストアへ検査薬を買いに行った。
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