愛というもの~哀しみの中で~
21
その日から真さんはうちから仕事に通い、仕事が終わるとうちに帰ってくるようになった。
恭吾は初日の朝、真さんが出勤していくときに大泣きしていて、
「恭吾、まこちゃん仕事終わったら帰ってくるからな、保育園行っていっぱい遊んで来いよ。」
って頭を撫でていた。
すっかり名前は『まこちゃん』で定着しており、恭吾もそう呼んでいた。
「じゃあ、茉莉さんいってきます。」
そう言って玄関から出て行った。
あの日、大吾も玄関で『いってきます』って出て行って死んでしまった。
私は怖くなって慌てて真さんを追いかけた。
「あの、あの、本当に気をつけて。」
「うん、気をつける。ありがとう。」
そう言って私の頭も撫でる。
真さんの職場はうちからだと少し遠く、もともと車通勤だったらしく家の近くのコインパーキングに車を停めていた。
真さんの帰りはいつもだいたい20時すぎくらいだった。
なので夜21時には寝てしまう恭吾とは平日あまり遊ぶことができず、お風呂に一緒に入って寝かしつけをしてくれていた。
夜はソファーだと疲れが取れないからってベッドを勧めて私がソファーで寝ようとすると、初めて泊まった日もベッドで寝たんだからと3人で一緒に寝た。
恭吾は初日の朝、真さんが出勤していくときに大泣きしていて、
「恭吾、まこちゃん仕事終わったら帰ってくるからな、保育園行っていっぱい遊んで来いよ。」
って頭を撫でていた。
すっかり名前は『まこちゃん』で定着しており、恭吾もそう呼んでいた。
「じゃあ、茉莉さんいってきます。」
そう言って玄関から出て行った。
あの日、大吾も玄関で『いってきます』って出て行って死んでしまった。
私は怖くなって慌てて真さんを追いかけた。
「あの、あの、本当に気をつけて。」
「うん、気をつける。ありがとう。」
そう言って私の頭も撫でる。
真さんの職場はうちからだと少し遠く、もともと車通勤だったらしく家の近くのコインパーキングに車を停めていた。
真さんの帰りはいつもだいたい20時すぎくらいだった。
なので夜21時には寝てしまう恭吾とは平日あまり遊ぶことができず、お風呂に一緒に入って寝かしつけをしてくれていた。
夜はソファーだと疲れが取れないからってベッドを勧めて私がソファーで寝ようとすると、初めて泊まった日もベッドで寝たんだからと3人で一緒に寝た。