愛というもの~哀しみの中で~
「さっきまでご機嫌だったのにプリン食べさせたら泣きだしちゃったのよ。」

お義母さんが困った顔でいうと、

「おばさん、コイツは大吾と同じで甘いものがダメなんですよ。」

って昌くんが教えていた。

「そうなのか、恭吾はパパそっくりだな。」

そう言ってお義父さんに抱き上げられていた。
恭吾はあまり人見知りせず、抱っこが大好きなのにその時はすごく嫌がって私にしがみついていた。

「すみません。今日はちょっといつも違うってわかっているみたいで。」

「父さん、これから少しずつ慣れていけばいいから。恭吾も不安なんだ。」

それから、お昼前にお墓のあるお寺の近くにある会場で法要を行い、納骨式を行った。
身内だけでということで多くの人を呼ばなかった。
初めて会う大吾の親戚何名かと、大吾の会社の社長、仲の良かった先輩3名に昌くんと義両親、真さん、私と恭吾だった。
法要を行った会場では食事が出たけど私は食べることができずにほとんどを残してしまった。
横で昌くんに怒られたけれど食べても吐いてしまいそうだった。

納骨も終わり、また大吾の実家に昌くんも一緒に戻った。

「ねぇ茉莉さん、とりあえずうちで一緒に暮らしてみるのはどう?部屋だって大吾の部屋があるんだし。」

「えっ?」

いきなりのお義母さんの提案に驚いて返事ができなった。
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