愛というもの～哀しみの中で～

昌くんも私にどう接したら良いかわからずに真さんに相談をしたみたいで、土曜日、久しぶりに訪ねてきた。

「久しぶり。美味しいって人気のサンドイッチを買ってきたんだ、天気もいいし公園で一緒に食べよう。」

いきなりの訪問に驚いて、返答に困った。

「連絡もなくいきなり来られても困ります。お付き合いされてる方と行かれてはいかがですか？」

「ハハッ、そうきたか…連絡したら断るだろ？彼女は土日関係なく仕事だからね。さぁ、支度して。」

玄関で真さんと話している声が恭吾に聞こえたらしく、『まこちゃ～ん！』って喜んで駆け寄ってきた。

「おぉ、恭吾、元気そうだな。広い公園に行こうか？サンドイッチ買ってきたぞ。」

「うんっ！いく。ボールもっていく？」

真さんは恭吾を味方につけた…。
こうなると行かないと恭吾はぐすりにぐずるから困る…。
私は仕方なく公園に行く支度をした。恭吾も張り切って自分のリュックにお気に入りのボールを入れていた。

私はてっきり近所の公園に行くものだと思っていたら、真さんは車に恭吾を乗せ始めた。

「車で行くんですか？」

「そう遠くはないんだけど、広場と動物を象った遊具のある公園があるんだ。子供に人気らしい。」

人気らしいって…わざわざ調べたのかな？