愛というもの~哀しみの中で~
お義母さんは私のことを心配してそう言ってくれているんだろうけどほっておいてほしかった。
そんな私の気持ちがわかってくれたのか、由実ちゃんが

「お母さん、大丈夫ですよ。私たちもついてますから。保育園も近いし、恭吾のこともうちの由彰と一緒にお世話できますし、任せてください。」

「そう?昌くんのところは赤ちゃんもいるし、大変でしょう?女の子、可愛いわね。うちは男の子ばかりだったから。」

そう言って昌美ちゃんを抱っこしてあやしていた。

一通り作業が終わったようで、引っ越しを手伝ってくれていた男性陣がぞろぞろとうちに入ってきた。

「さすがに疲れたよ。あとは明日に家電が届くように手配してあるから。」

由実ちゃんとお義母さんがみんなにお茶を出していた。
真さんは私の横に座ると私の頭を撫でていた。

「茉莉さんちゃんとご飯食べた?顔色が悪いみたいだけど?」

「そうなのよ。結局真さんが買ってきてくれてたゼリーしか食べてないのよ。」

由実ちゃんが困った顔をしてそう答えた。
みんなは私を心配そうに見つめるから私はどんな顔をしていいのかわからなかった。

「こうやってみると真さん、大吾みたいだな。いっつも大吾はすぐに茉莉ちゃんの隣に座ってたよ。」

昌くんがいうと、先輩たちも笑って頷いていた。
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