愛というもの~哀しみの中で~
翌日からはそんなこともなく土日は3人でゆっくりと過ごした。
土曜日は天気も良かったのでお弁当を作って広場のある公園に遊びに行った。
日曜日は残念ながら雨だったので恭吾の好きな戦隊もののDVDを借りて見たりして家で過ごした。

もうすっかり3人の生活が当たり前で、家族という形が出来上がっていた。

月に1度は大吾と真さんの実家に3人で帰るようにしていて、義両親は快く迎えてくれるけれど、やはりお義母さんは私たちの関係を良くは思っていないようだった。
お義父さんは「気にしなくていいよ。嫌とかじゃなくて受け入れるのに時間がかかるだけだから。」っていつも言ってくれる。

恭吾も二人にすごくなついており、お泊り保育の話を何度もしていた。

クリスマスには恭吾の誕生日会も兼ねて5人で温泉旅行に行ったりもした。
もうすぐ卒園だからと今年は豪華だ。

卒園式は自分の涙はもう止まることを知らないのではないだろうかと思うくらい泣いた。
赤ちゃんだったのに…。立派に挨拶もできて、卒園証書を一人で壇上に上がって両手で受け取る姿なんかは本当に立派だった。
大吾がいたらどんなにこの日を喜んだんだろう。私は卒園式に大吾の写真も持って行っていた。
隣では由実ちゃんも一緒になって号泣した。もうお化粧なんて構ってられなかった。
< 345 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop