愛というもの~哀しみの中で~
体中がゾワゾワしてきて声が漏れる。
このままずっとキスしていたいけど、そのまま押し倒されたらって思うと少し怖い…
でも震えるほどの怖さはなかった。

しばらくキスしてたけど、フッと大吾の顔が離れた。

「ごめん、調子のった。さぁ、遅いし…帰るよ。」

そう言うと大吾は私の返事も聞かず玄関へ行く。

「私、嫌じゃなかったです。あの、夏休みもいつか会えたらいいな。」

私は慌てて大吾を追って玄関へ行き見送る。

「あっ、番号っ!電話する。」

それからケータイの番号を交換して大吾は帰った。
その日はドキドキが止まらずなかなか寝付けなかった。大吾からは『おやすみ』ってメールが届いた。短い文だけど繋がってる感じがして嬉しかった。
夏休みはバイトとバイトの合間に大吾と時間が合えば一緒に過ごした。
コンビニの夜のバイトの時間は帰りに迎えに来てくれたりして寂しくない程度にいつも大吾から会いに来てくれていた。
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