愛というもの~哀しみの中で~
更に私が照れるのが面白いんだ。
もう暗くてあまり見えないだろうに…

花火が見える広場に着くと今までの道よりも余裕があり他人に体が触れることもない程にはスペースがある。
出店で大吾はビール、私はお茶を買い階段に座った。

「あっついなぁ~!冷えたビールは旨いよ。」

ニコニコして大吾はビールの半分を一気に飲んだ。
なぜだか最近そんな仕草を見ると男の人なのに可愛く見える。
そんな大吾を見て笑っているとそんな私に気づきこちらを見る。

「笑ったな!茉莉もいつかビールを飲めばこの旨さがわかるはず!二十歳の誕生日はビールで乾杯しような!」

二十歳になっても一緒にいてくれるつもりなんだ。
なぜか胸がしめつけられるようにぎゅっとなり泣きそうになる。

「気が早いよ!3年後だよ~。」

笑いながら言ったけど目には涙が溜まるのを止められなかった。

「ハハッ、泣くなよ。3年後も俺といるのが嬉しい?」

私は頷いた途端に目から涙が流れ落ちた。
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