愛というもの~哀しみの中で~
さっきは必死で大吾を引き留めることばかり考えてたのに今はもう一緒にいれる自信がない…
人から愛されることや必要とされること、優しくされることや心配してもらうことなど大吾はたくさんのことを私に教えてくれた。
大吾がいなくなって私は今までのように強く生きていける自信がないけど…でも大吾の幸せのためにはこれが一番だ。
泣いちゃだめだけど涙が止まらない。

「なんで?俺ら今いい雰囲気じゃなかった?俺、茉莉と会えることとかたまに本当に俺のこと好きなんだなっていう仕草とか、幸せしかないけど?ワガママ言えよ。もっと!」

そう言いながら私の涙を拭い、私の背中に手を回すとぎゅっと抱きしめられた。

「でも、もっとすんなりそういうことできる人いっぱいいるだろうし、大吾モテるでしょ?私面倒くさいし…」

「えー、俺は茉莉としかそういうこと?したくないし、茉莉だから一緒にいたい。誰彼かまわず盛ってるわけじゃない。そもそも茉莉って17だろ?あんな事がなくても怖くて当たり前なんだ。」
< 45 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop