愛というもの~哀しみの中で~
顔から火が出そうなほど恥ずかしかったけど俯き加減で何とか買えた。
あとは家でラッピングをすればいいかな。

学校に行く前に買ったから、茶色の紙袋に入れてもらったけど鞄に入っていることがすごく恥ずかしく、何故か緊張した。

ラッピングは施設で行事ごとに上級生が、買ってきたお菓子を一人分ずつラッピングしていたから得意だった。

あとはいざ、クリスマスを待つだけだった。
やはり不安は、怖くて震えちゃったらとか、泣き出してしまって大吾を傷つけてしまったら、とか考え出すと止まらなかった。
この前は大丈夫だったから。そう言い聞かせても自分を信用できなかった…

年末は何かと飲み事の誘いが多く大吾もさすがに断ってばかりはいられなかった。
会えない日もちらほらあり、大吾が会いに来てくれなかったら家も知らない私は会いに行くことも出来ない…
大吾の愛情に甘えっぱなしだなぁってつくづく反省する。
だからこそ、だからこそ、クリスマスには自分の全てを捧げたい。
友達のいない私はこの不安を聞いてもらったり、相談する相手すらいなかった。
ただただ不安だ…
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