愛というもの～哀しみの中で～

「私ファミレスも初めてだけど、お店でドリンクバーやケーキを頼むのも初めてなんです。すごいステキ！」

私がそう言うと笑いながら由実ちゃんはカバンからインスタントカメラを取り出した。

「じゃあ初めて記念に写真撮ろうよ！すいませ～ん！」

由実ちゃんは大きな声で店員さんを呼び、ケーキのお皿を手に持ち、私の横に座った。

「記念なので写真撮ってもらえませんか？ほらっ、茉莉ちゃんもお皿を手に持って！」

私も慌ててケーキが乗ったお皿を手に持つと、由実ちゃんとぴったりくっついて写真を撮ってもらった。

「ありがとうございました。」

店員さんに２人でお礼をつたえ、由実ちゃんはカメラを受け取った。
友達って楽しいな。
バイトがたまたま同じコンビニだったのが由実ちゃんで良かった。誘ってもらえて断らなくて良かったと心から思う。

「いただきます。」

本当はミルクレープなんて見たこともなくて、見た目のキレイさにどんなものかわからないまま注文をしていた。

「すごく美味しい！これスポンジじゃないけど何だろう？」

「アハッ、アハハハ、ミルクレープってそのまま、クレープにミルククリームを挟んであるのを重ねてるんだよ。初めて食べたんだ？」

「へぇ～！クレープ、クレープも初めて食べますし、ミルクレープも初めて見たんです。層になってるのがすごくキレイ。」