愛というもの~哀しみの中で~
「大丈夫。彼も今忘年会が終わったみたいで近くにいるから迎えに来てくれるみたいです。」

「怒ってないなら良かった。楽しすぎてあっという間に時間が経ってたね。ケーキ食べちゃおっ。」

2人でケーキを食べ終わるとレジへ向かった。
夜も遅いからレジに店員さんがいなくてベルを押して待っていると、大吾が入ってきた。

「おまたせ。あっ、こんばんは、芹沢大吾です。茉莉がお世話になってます。」

大吾が由実ちゃんに挨拶をしてくれてて、由実ちゃんもかしこまって、

「こんばんは、柳井由実です。茉莉ちゃんを遅くまでお借りしてすみません。」

と頭を下げていた。
それを後から入って来ていた昌くんに見られて笑われていた。

「同じコンビニの人だよね?たまに見かけたことある。」

昌くんは気さくに由実ちゃんに話しかけていた。
由実ちゃんは昌くんを見て笑顔になり、昌くんにも自己紹介していた。

「会計は終わった?」

「まだなの。ベル押したんだけど店員さん忙しそうで…」

見渡してみると、慌てて店員さんがこちらに来ていた。
それからなぜか2人分の会計を大吾がしてくれた。

「えっ?自分の分は出しますよ。茉莉ちゃんのだけ出してあげて下さい。」

って由実ちゃんがいうけど大吾は少し酔っており、気前良く払ってくれた。

私と由実ちゃん2人で「ごちそうさまです」と頭を下げた。
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