憧れの学園王子と甘々な近キョリ同居はじめました♡
…え。
うそ、だったのか。
驚いたけれど、よく考えればわかったことだ。
…梨紗は、人に危害を加えるような人じゃないから。
最初から何もする気はなかったらしい梨紗に。
「梨紗は、何も、悪くないから」
全部全部、俺が悪い。
その気持ちを込める。
あの時の梨紗に、寄り添ってあげられなかった俺が…。
「翼。私は、もう、翼には会わない」
あの頃の梨紗はどこかに行ったかのように思えた。
依存していた頃の、梨紗はもういない。
「梨紗…。
俺が、無力で支えてあげられなくて、本当にごめん」
謝ることしかできないのに。
「謝らないでよ〜!
もう、私たちの関係はこれで終わり。これからは別々の道で、ずっと応援してるからね」
梨紗は、俺のことなんか恨んでいてもおかしくないのに。