憧れの学園王子と甘々な近キョリ同居はじめました♡
「お嬢様。お母さまからお電話です」



「ママから?」



小夜さんの言葉にドキッとする。


「分かった。伝えてくれてありがとう、小夜さん」


わざわざ走ってまで伝えてくれた小夜さんに感謝の意を伝えて、自室に戻る。



『もしもし、音ちゃん?』


電話を取ると、すぐに懐かしい声がした。



「ママ!」



『久しぶりね!元気にしてた?』


「うん!ママたちは上手くいってる?」


会社の方は大丈夫なのかな?
上手くいってるのかな?


『ええ。良い感じになってきたわ。
…だから、そろそろ帰れるわよ!』


「え…」


ママたちが、帰ってくる。

それは、どう考えても嬉しいことのはずなのに。



翼くんのことを考えると、素直に喜べない…。

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