憧れの学園王子と甘々な近キョリ同居はじめました♡

｢…そして、大変私事で申し訳ないのですが、卒業する仲間たち、在校生のみなさんにどうしても伝えたい事があります｣



そこで翼くんはスっと深く、息を吸った。


｢僕は、中学生の頃から自分の過ちにずっとずっと後悔していました。
それは、今でも消えることの無い、深く重い傷です｣



真剣な顔をして、しっかりと前を見据えて話し出す翼くん。
その姿は誰よりも凛々しくて。


｢…ですがある日、不思議な人に出会ったんです。
明るくて、前向きで、少し…天然で。その人といると、空気がキレイになったような、そんな気持ちになるんです｣



それは…、わたしのことだと思って良いのかな？
翼くんにとって、わたしはそんなに大それた人間なのかな？



｢いつしか後悔ばかりしていた僕のことを受け止めてくれて。…こんな僕を、愛してくれたんです｣



…ねえ、翼くん。


翼くんは、なんでそんなに嬉しいサプライズをしてくれるのかな…っ？
聞いてないよ…。