再びあなたを愛することが許されるのなら
「亜崎君、シャワー浴びてきたら、今日はお店に来た時から汗だくだったでしょ」
「でも、そこまで……。終電前には僕は帰りますよ」
「ダメ」
僕に抱き着き、そっと僕の耳元で
「今日私を一人にさせたら、私何するかわからないから。何かあったら亜崎君のせいに全部しちゃうから。それでもいいの?」
今日の恵梨佳さんは、いつもとは何かが違う。
言われるままにシャワーを浴びた。着替えも脱所に用意してくれていた。
美野里の時と何となく同じような感じがする。このままの流れに僕は身をゆだねることになる。
それが今、僕が恵梨佳さんにできる事しかない様なそんな気がした。
勝手な僕の思い込みかもしれないが……。
シャワーを浴び終わり、恵梨佳さんの前で
「僕は一体どうしたらいいんですか?」と、あえて彼女に尋ねた。
「ただ今日だけ、今だけでいいから。傍にいてほしいい」
「恵梨佳さんは僕に恋をしたと言っていましたけど、それは嘘ですよね」
「どうしてそう思うの」