幼なじみの不器用な愛情
「なんか華の様子がおかしいのが気になったみたいなんだ。」
華はすぐに先日、自分の家に隆弘が久しぶりにおかずを届けてくれた時のことだとピンときた。
隆弘にはすぐに自分のことが分かってしまう。
「その時に俺は宣戦布告したんだ。あいつに。」
「え?」
高橋はそこまで言って華の目を見た。
あえて言葉にはしない。
でも高橋は華に、隆弘の気持ちに気づいているのだろう?と目で訴えかけてくる。
華は気づかないふりをして高橋から目をそらした。
「俺、華が思っている以上に華のこと大切に想ってるし、どんな華でも受け止める自信がある。そのくらい俺は華を好きなんだ。」
「・・・うん。」
高橋はそういうと気まずそうな華に気づき再び華の手を引きながら歩き出した。
「言いたくなったら教えてくれたらいいよ。俺、気は長いほうなんだ。」
そう言って華を送ってくれた。

高橋は本当に優しい。
いつも優しくてまっすぐに華に気持ちを伝えてくれる。
兄弟想いで面倒見がいい。
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