幼なじみの不器用な愛情

同じころ、隣の家の自分の部屋で隆弘はベッドの上で栄養ドリンクを見つめていた。
これはきっと華が置いたものだ。

がんばれという華のメッセージが伝わる。


『この前は悪かったな』
『別に。いいんだよ。俺も言いたいこと言ったし。』
更衣室前で華を待つ高橋との会話を思い出す。
『まぁ、安心してみててくれよ。俺なりに華ちゃんをどう大切にしてるか』
『あぁ。』
『まずはお前は試験、頑張れ』
『お前もな』
『教員採用試験って一次試験が夏で二次試験が秋だろ？』
『あぁ。』
『じゃあ、夏のお前の試験が終わったらぱーっと打ち上げやろうぜ。この前、バスケ楽しかったし。』
高橋がいつもの笑顔で隆弘に提案する。
『あぁ。いいな。俺も楽しかったよ。バスケ。やっぱりお前とやるのは楽しい。』