幼なじみの不器用な愛情
華はこの季節が苦手だった。
両親の命日が近くなる夏の終わりは華の苦しい季節だった。

どうしても過去に引き戻されて孤独を感じる。

だからこそスケジュールが埋まっていないと不安になる。

華はスケジュール帳を出した。
スケジュール帳のポケットに入れている一枚の紙を出す。

そこには『鍵!!』という隆弘の文字。

華は今夜もその紙を抱きしめて眠りについた。
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