幼なじみの不器用な愛情
しばらくして華の作業がほとんど終わろうとしているときに隆弘は体育館に入った。
静かにステージに上がる。
「・・・」
その姿を見て華が手を止めた。
「もう少しで終わりか?」
「うん・・・」
「終わってから話せるか?」
「一度お店に戻ってからなら・・・」
「そっか。」
「うん」
まだぎこちなさを残しながら二人は話をする。

華の作業が終わり、近くの喫茶店で待ち合わせをして二人は一度離れた。
勤める花屋の車を運転して去って行く華の姿を見送りながら、離れていた年月の積み重ねを感じる隆弘だった。
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