幼なじみの不器用な愛情
「ずっと気持ちを華に言わなかったこと。ずっとずっと後悔してた。」
「・・・」
「もう、離れたくない。」
その言葉に華は肩を震わせて泣いた。泣いて泣いてしばらく顔をあげることができなかった。
隆弘はただただ華を見つめ続ける。


もう一度、華に会えたら言おうと決めていた。

もう、華を手放したくない。

もう、離れたくない。


ずっと言いたかった想いをやっと伝えることができた時、隆弘はこれが自分たちにとって始まりのような気がしていた。
止まっていた時が再び動き出した。
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