幼なじみの不器用な愛情
「これで最後じゃないよな。」
隆弘の言葉に華が隆弘を見る。
「また、いなくなったりしないよな?」
その表情は不安に満ちている。
「うん。」
華は頷き隆弘をまっすぐに見た。

「連絡する。」
「・・・うん。」
ぎこちないまま二人は別れた。
華が車から降りてなかなか自分の部屋に行かないと隆弘が「早く部屋に入れ」と合図する。
華は隆弘に小さく手を振って自分の部屋へ向かった。
隆弘も華に手を振り返す。

華は一人暮らししているアパートの部屋に入り玄関でしゃがみこむ。

まさかこんな再会が待っているとは想像もしていなかった。
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