幼なじみの不器用な愛情
真っ暗な夜。


華の部屋で隆弘と華は抱きしめ合っていた。


吐息が混ざり合う。


ひとつの毛布に体を寄せ合い包まれながら二人は見つめ合っていた。


孤独な夜をいくつも超えて・・・やっとたどり着いた温かいぬくもりに包まれる夜。



華が恐れていたぬくもりはたった一晩では冷めないほどの温かさで満ちていた。



華の瞳からはあまりの幸せな時間に涙があふれる。


そのたびに隆弘の大きくてあたたかな手で拭われた。




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