幼なじみの不器用な愛情
今日はたくさん涙した華。
過去から引きずっていたものを思い出したり、ずっと向き合わなくてはならないと気にしていた場面をいくつも乗り越えた。疲れても当然だ。
少し目が腫れている華の髪をかき上げる。
「頑張ったな・・・」
そうつぶやきながら隆弘は華が起きないようにそっと自分のシャツを華の体の上にかけた。

「寝ちゃった。」
隆弘が旅館の窓からの景色を見ていると華が起きてきた。
「って言っても30分くらいだぞ?」
「でも、もったいないよ。」
華が隆弘の隣に座る。
隆弘は華の体をそっと抱き寄せた。
「大丈夫か?本当に?」
「うん!」
華の返事は本当に元気そうだった。
「お風呂入りたい!」
「了解。」
二人はゆっくりと景色を楽しみながら露天風呂に入った。
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