幼なじみの不器用な愛情
お風呂から上がると二人でアイスを食べた。
隆弘はチョコレート。華はいちご味。
「おいしい。」
「風呂上りはこれだな。」
「うん。」
二人はお互いのアイスを味見しながら眠る前のひと時を楽しんだ。
「明日は、華の両親に挨拶して、植物園に行って、水族館にも行きたいんだっけ?」
「うん。」
翌日の予定を話ながら二人で旅行前に買ったガイドブックを見た。
華の両親のお墓に朝、行く予定だ。
華は両親のお墓には毎年、秋の命日に来ていた。
「明日、早いからもう寝るか。」
「うん。」
二人は早めに布団へ入った。体をぴったりと寄せ合い眠る夜。

華は一日のことを思い出していた。

一生忘れられない日になることを確信しながら華は目を閉じる。
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