幼なじみの不器用な愛情
とても充実した時間。初めてのデートらしいデートも、初めてのお泊りも最高の思い出とともに終わった。

余計に二人で旅行から戻ると離れることが寂しくて、華の表情はアパートが近づくにつれてくもった。

「華、今夜は俺の部屋に来ないか?」
あまりに華の表情が寂しそうで隆弘は華が疲れているかもしれないからと遠慮せずに、華に声をかけた。
「いいの?」
華は隆弘の言葉に満面の笑顔になる。
隆弘は華への愛しさがこみあげた。
「でも、明日から仕事でしょ?私は休みだけど・・・」
「だからこそ一緒にいたいんだよ。」
運転している隆弘を華がじっとみる。
「朝ごはん、作って行ってらっしゃいって言ってくれたら頑張れる気がする。」
その言葉に華は再び笑顔になり頷いた。

離れている時間がもったいない。ずっとずっと一緒にいたいと隆弘は強く思った。
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