幼なじみの不器用な愛情
「最近、夢を見るの・・・」
華が隆弘にそんな話をしたのは、その日から数日後のことだった。

「どんな夢?」
隆弘が華のベッドの上で腕枕しながら聞く。
「お父さんとお母さんの夢。」
「ご両親の?」
「・・・うん。いつも同じ夢。」
「いい夢?」
華は隆弘の指に自分の指を絡ませて話をする。
「事故に遭った日の夢。私に待っていてねっていう夢・・・」
「・・・」
「なんか、考えちゃって・・・」
隆弘が華の体を抱きよせる。向かい合わせで華の体がすっぽりと隆弘の胸におさまる。
「なにを・・・?」
「・・・」
「華、聞かせてほしい。」
「・・・私にちゃんと待っていてって言っているような気がして・・・」
華が小さな声で隆弘に話す。
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