幼なじみの不器用な愛情
「何か隠してない?」
華の言葉に支度を済ませ玄関に向かおうとしていた隆弘が戻ってきた。
華の頭を撫でその顔を覗き込む。
「そんな顔するなよ。7時までには帰ってくるからさ。」
「・・・本当に仕事?」
「・・・あぁ」
「今、間があった。」
頬を膨らませている華の唇にキスをしてから隆弘は「いってきます」と玄関を出た。


玄関の扉を閉めると胸ポケットから携帯電話を出す。
その中のメモを見て隆弘は歩きだした。
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