幼なじみの不器用な愛情
「おかゆ作ったから。一口でもいいから食べろ。」
「・・・」
「華。怒るぞ？」
「・・・怒ってんの・・・」
華は体調も悪く、感情のコントロールがうまくいかないことが自分でもわかっていた。これは完全な八つ当たりだ。でも引くにひけない。
「わかったから。ちゃんと本当のこと話す。だから、出といで。」
ベッドに座り隆弘が華の頭を布団の上から撫でた。
「本当のこと？」
華がそっと布団から顔を出した。
隆弘の顔が怒っているかもしれないと思って布団から顔を出した華は隆弘がとても穏やかな顔をしていることに気が付いた。
自分の方を少し微笑みながら見ている。
「ほら。少し食べたら話すから。起きて。顔色よくないぞ？」
隆弘がそういって華の体を起こす。

隆弘が華の口におかゆを運ぶと華はおとなしく食べ始めた。
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