幼なじみの不器用な愛情
「一緒に・・・行くわ・・・」
「・・・本当か?」
「うん・・・。」
隆弘がまるで自分のことのように考え想ってくれている気持ちを華は大切にしたかった。
だからこそ、過去に自分も向き合いたい。過去を乗り越えることはできなくても、過去に向き合って、過去と一緒に生きていくことはできるかもしれない。隆弘と一緒なら。
華は強く強く隆弘に抱きつく。隆弘も華の体を強く強く抱きしめる。

怖くないと言ったらうそになる。

でも二人一緒なら・・・


そんなことを考えながら二人はぬくもりを分かち合い夜を越えた。
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