幼なじみの不器用な愛情
そして次の休みの日。
「平気か?」
華は一睡もできなかった。隆弘も緊張して眠れていない。
「大丈夫。」
隆弘が淹れてくれた甘いコーヒーを飲みながら二人はまだ明るくなったばかりの空を見ながら一つの毛布にくるまっていた。
「華。」
「ん?」
「結婚しよう。」
「え?」
華が自分の肩を抱く隆弘の顔を見上げる。
「家族になろう。」
隆弘がまっすぐに華を見つめている。
華は大きく頷いた。

これから待つものがどんな未来かはわらかない。でも絶対に幸せにする。
お互いに決意を固め、出かける支度を始めた。
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