幼なじみの不器用な愛情
「幸せすぎて怖いよ・・・」
「怖いことなんかあるか。これで終わりじゃない。この幸せは続いていくんだよ。」
華を抱きしめながら隆弘が言う。

「ずっと一緒だ・・・二人ずっと・・・」
華は少し体をはなし、隆弘を見る。
「三人だよ。」
そう言って華がはにかむ。

「・・・っ!?」
一瞬何を言っているのか分からなかった隆弘。その目がどんどんと大きくなった。
「えっ!?マジ!?ほんとに!?でかした!華っ!でかしたぞ!」
隆弘は華を抱き上げて部屋の中をくるくると回った。
「危ないよ~」
けらけらと笑いながら華が言う。
「危ないもんか。絶対に離さないから大丈夫だよ。」
隆弘はそう言って華の体をありったけの力で抱きしめた。
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