幼なじみの不器用な愛情
時計を見るとまだ21時。あと2時間も勤務が残っている。しかもそんな日に限って一緒に組んでいるバイトが新人3人。厨房まで新人が入っていて華は時間を見て皿洗いをしに厨房にまで入らなくてはならなかった。
「先輩、大丈夫ですか?」
華のあまりにも悪い顔色に気が付いた後輩が声をかける。
「大丈夫。あと少しだし。」
額に冷や汗をかき始めるころ、やっと時計が22時半を回っていた。
客も減り余裕のできた華は年のためにと自分のロッカーで吸入器を口に当てる。
でも、やはりガスが切れていて『カスっ…』というむなしい音だけが響いた。
このまま夜発作が来たらどうしよう・・・。そんな不安の中、できるだけ安静にしようと華は決めてフロアに戻った。
なんとか勤務時間を乗り切り華はゆっくりと歩いて自宅へ帰った。
少し動くだけで深い咳が出る。
華はせき込みながら不安な夜を隆弘が書いた『鍵!!』の文字を指でなぞり過ごした。
ふと時計を見る。
「ハッピーバースデイ・・・華・・・」
日付が変わり自分の誕生日が始まる。
「先輩、大丈夫ですか?」
華のあまりにも悪い顔色に気が付いた後輩が声をかける。
「大丈夫。あと少しだし。」
額に冷や汗をかき始めるころ、やっと時計が22時半を回っていた。
客も減り余裕のできた華は年のためにと自分のロッカーで吸入器を口に当てる。
でも、やはりガスが切れていて『カスっ…』というむなしい音だけが響いた。
このまま夜発作が来たらどうしよう・・・。そんな不安の中、できるだけ安静にしようと華は決めてフロアに戻った。
なんとか勤務時間を乗り切り華はゆっくりと歩いて自宅へ帰った。
少し動くだけで深い咳が出る。
華はせき込みながら不安な夜を隆弘が書いた『鍵!!』の文字を指でなぞり過ごした。
ふと時計を見る。
「ハッピーバースデイ・・・華・・・」
日付が変わり自分の誕生日が始まる。