幼なじみの不器用な愛情
隆弘はあまりにも気になり次の日、高橋を呼び出していた。
呼び出したのはよく一緒にバスケをした公園。
大学3年の終わりに引退はしたがその後もよくバスケをしていた。最近はみな教員試験や採用試験で忙しく集まれていなかった。

「おう」
「久しぶりだな」
珍しい隆弘からの呼び出しに高橋は何となくこれからどんな話があるのかが分かっていた。
「珍しいな、お前が俺を呼び出すの」
「悪いな。採用試験で忙しかっただろ?」
「あぁ。明日も一社受けてくるよ。」
「そっか。じゃあ手短に。」
「華ちゃんのことか?」
「あぁ」
隆弘は公園でバスケのボールを持っていた。そのボールを高橋に渡す。
二人はよくパスを回し合って試合で活躍していた。どちらかが調子の出ないときはお互いに喝をいれあってお互いを高め合っていた。
隆弘のなげたボールを高橋は簡単に受け取った。
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