いつも、ずっと。
「私は二人の味方やけんなんでも相談してよかよ!さぁ、明日美がどがん風に友也くんとのことを言って来るのか、ドキドキしちゃうわ」

おばちゃん、ありがとう。

おじちゃんも。

「じゃあお邪魔しました。こがん時間にすんませんでした」

用事も済んだし、帰ろうと立ち上がる。

「待ってよ友也くん!まだ帰らんで。もうちょっと話ば聞かせんね。明日美に突っ込んで聞かれんとなら、友也くんがぶっちゃけてよ。ねえ、いつから明日美のこと好きになってくれたと?」

ま、マジか。

そんな逆襲を受けるとは想定外だ。

「いつからって……。初めて会った日からやけど」

「ってことは、私たちがここに引っ越してきた日?明日美が公園で友也くんと会ったって言いよったけど……。うっそ、友也くん明日美に一目惚れやったと!?やーちょっとぉ、お父さんもなんとか言うてよー!!」

ヤバい、おばちゃんのテンションがトップギアだ。

「まあ、明日美は昔から可愛かったしな。俺の娘やけん当然たい。ところで友也、俺からも一つ聞いてよかか?」

おじちゃんまで……。

似た者夫婦か!

「この際やし、何でも聞いてくれんね」

「明日美と結婚したか理由は?そしていつから考えよったとか……結婚のことまで」

「一つじゃなかばい、おじちゃん……」

はあ、観念するしかなさそうだな。

言わなければ帰してくれそうにないし。

「明日美のこと好きやけんに決まっとるけど。明日美は可愛かし、素直やし、一緒におって安らぐ。明日美の前では自然体でおられるけん、かな。それに、おじちゃんとおばちゃんの娘やし。二人ば見とったら、俺も明日美とこがん風にいつまでも仲の良か夫婦になりたかなって思う」

それは俺の両親もそうだ。

俺の両親と明日美の両親はどっちも仲が良い。

そして両親同士も仲が良いから、俺たちが一緒になれば全て上手くいくような気がしている。

「そうか、思った以上にしっかり考えとるな。で、いつから明日美と結婚するつもりになった?」

「そいは…………」

正直に言うべきか。

ちょっと迷うけど、まさかここで嘘つく訳にもいかないよな。

将来、義理の親になる予定の二人に。

「明日美と、初めて……キスしたときから、かな」

………………ああ、言っちまった。

おじちゃんもおばちゃんもフリーズしてしまった。

< 12 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop