いつも、ずっと。
翌日、明日美の誕生日。
記念すべき二十歳の誕生日だから、思い出に残る一日にしたい。
俺は気合いを入れて何日も前から計画を立てていた。
行き先は、ハウステンボス。
この日のためにJRのチケットとハウステンボスのパスポートを買って準備は万端だ。
きっと明日美は学生の俺に負担をかけたくないと思うだろう。
だけど俺だってアルバイトしてるから、少しくらい遊ぶ金は持ってる。
家庭教師のバイト代、けっこう弾んでくれてたからな。
近い将来のために、無駄遣いせず少しでも貯金できるようにしてるのだ。
いつも節約を心がけているから、大事なときにはケチケチしないで使う。
俺の場合、大事なときってのは明日美に関係することだけど。
とりあえず、ハウステンボスに行くことはギリギリまで内緒にして、長崎駅へ。
「もうそろそろ何処に行くとか教えてくれんと?」
俺たちが乗る予定の列車はまだホームに到着していない。
明日美がいい加減焦れてきてる。
「ねぇ友也。なんかヒントばくれてもいいんじゃ?」
ちょうどその時ホームにやって来たシーサイドライナーを指差し、あれに乗ると告げた。
明日美はハウステンボスに来るのは初めてらしい。
「俺もさ。明日美とデートでいつか行きたかったけん。今日は二人ともハウステンボスデビューすっぞ!」
入り口で入場券を買おうとする明日美に、すでに購入済みのパスポートを渡す。
やっぱり支払いの事を気にしてるんだな。
今日は明日美の誕生日なんだからと説き伏せると、やっと納得したように笑ってくれた。
「ありがとう。二十歳の誕生日は特別だね。今日は本物になったつもりでとことん甘えちゃおうかな!」
「おう、甘えろ甘えろ!明日美はいつも遠慮しすぎさ。俺にだけは遠慮すんな」
"本物"か。
いつも遠慮ばかりさせてしまって、本当にごめん。
俺だって時々分からなくなる時があるんだ。
明日美に"偽者"って思わせておくことが正しい道なのかと。
でももしこの道が間違っているとしても、引き返そうとは思っていない。
例えいばらの道でも、その先の幸せを信じて突き進む。
俺と明日美の幸せを手に入れるため。
だから、明日美のことはとことん甘やかしてやりたい。
こんな俺のワガママに付き合わせているんだからな。
二十歳の誕生日なんだから。
記念すべき二十歳の誕生日だから、思い出に残る一日にしたい。
俺は気合いを入れて何日も前から計画を立てていた。
行き先は、ハウステンボス。
この日のためにJRのチケットとハウステンボスのパスポートを買って準備は万端だ。
きっと明日美は学生の俺に負担をかけたくないと思うだろう。
だけど俺だってアルバイトしてるから、少しくらい遊ぶ金は持ってる。
家庭教師のバイト代、けっこう弾んでくれてたからな。
近い将来のために、無駄遣いせず少しでも貯金できるようにしてるのだ。
いつも節約を心がけているから、大事なときにはケチケチしないで使う。
俺の場合、大事なときってのは明日美に関係することだけど。
とりあえず、ハウステンボスに行くことはギリギリまで内緒にして、長崎駅へ。
「もうそろそろ何処に行くとか教えてくれんと?」
俺たちが乗る予定の列車はまだホームに到着していない。
明日美がいい加減焦れてきてる。
「ねぇ友也。なんかヒントばくれてもいいんじゃ?」
ちょうどその時ホームにやって来たシーサイドライナーを指差し、あれに乗ると告げた。
明日美はハウステンボスに来るのは初めてらしい。
「俺もさ。明日美とデートでいつか行きたかったけん。今日は二人ともハウステンボスデビューすっぞ!」
入り口で入場券を買おうとする明日美に、すでに購入済みのパスポートを渡す。
やっぱり支払いの事を気にしてるんだな。
今日は明日美の誕生日なんだからと説き伏せると、やっと納得したように笑ってくれた。
「ありがとう。二十歳の誕生日は特別だね。今日は本物になったつもりでとことん甘えちゃおうかな!」
「おう、甘えろ甘えろ!明日美はいつも遠慮しすぎさ。俺にだけは遠慮すんな」
"本物"か。
いつも遠慮ばかりさせてしまって、本当にごめん。
俺だって時々分からなくなる時があるんだ。
明日美に"偽者"って思わせておくことが正しい道なのかと。
でももしこの道が間違っているとしても、引き返そうとは思っていない。
例えいばらの道でも、その先の幸せを信じて突き進む。
俺と明日美の幸せを手に入れるため。
だから、明日美のことはとことん甘やかしてやりたい。
こんな俺のワガママに付き合わせているんだからな。
二十歳の誕生日なんだから。