いつも、ずっと。
早く立派な社会人になって、明日美のことを幸せにしてやりたい。
いつか、きっと。
南海高校では、勉強だけでなく部活にも打ち込んでいた。
中学から始めた軟式テニス。
中学で頑張って良い成績を残してきたから、テニス特待生として南海に通えることになったんだし。
高校では先輩とペアを組むことになり、中学とはまた違った楽しさがあった。
「御子柴、お前さぁー本当にあの『生田さん』とは友達なんか?」
「ただの友達っていうか、親友ですけど」
この前の新人戦で応援に来てくれてた明日美のことを、俺とペアを組んでる田代先輩が気に入ったらしい。
「じゃあさ、今度俺に紹介してくれん?可愛かったし俺のタイプなんだよなー。頼むよ!」
参ったな……。
先輩だし断りづらいけど、紹介なんてできるか。
「紹介っていうのはちょっと……。でもまた試合観に来てくれるかもしれませんよ」
新人戦では同学年で組んだペアだったからか、初戦で負けてしまった。
次の試合はまた田代先輩と組むだろうから、簡単には負けたりしない。
明日美は友達を連れて来たがってたし、これは上手くやればいい方向に転がるかも。
夏休み前の試合を明日美と友達が観に来ることになって、田代先輩のモチベーションも上がったようだ。
テニスの練習にも一段と気合いが入る。
今度こそは、明日美にいいところを見せなければ。
その日の試合ではトーナメントを順調に勝ち進み、ベスト4に入ることができた。
準決勝で負け三位決定戦でも負けてしまい、表彰台に上ることは出来なかったけど。
田代先輩は試合の後、負けたのは自分のせいだと反省していた。
新人戦でペアを組まされた同学年のやつは、負けたことを全部俺のせいにして文句だらけだったが、この先輩は俺がミスしても責めたりしない。
次はこうしようとか、アドバイスをくれたり励ましてくれたりする。
だから俺も先輩の期待に応えるべく努力しなければと思うのだ。
そんな先輩だから、彼女が欲しいと思っているのなら協力したいし、上手くいったらいいのにと願う。
ただし、明日美だけはダメだ。
いくら田代先輩が明日美を気に入ってしまったとしても。
小六になる直前の春休み、俺は明日美に一目惚れしてしまったんだ。
あの頃からずっと明日美の事が好きだし、誰にも譲るつもりはない。
いつか、きっと。
南海高校では、勉強だけでなく部活にも打ち込んでいた。
中学から始めた軟式テニス。
中学で頑張って良い成績を残してきたから、テニス特待生として南海に通えることになったんだし。
高校では先輩とペアを組むことになり、中学とはまた違った楽しさがあった。
「御子柴、お前さぁー本当にあの『生田さん』とは友達なんか?」
「ただの友達っていうか、親友ですけど」
この前の新人戦で応援に来てくれてた明日美のことを、俺とペアを組んでる田代先輩が気に入ったらしい。
「じゃあさ、今度俺に紹介してくれん?可愛かったし俺のタイプなんだよなー。頼むよ!」
参ったな……。
先輩だし断りづらいけど、紹介なんてできるか。
「紹介っていうのはちょっと……。でもまた試合観に来てくれるかもしれませんよ」
新人戦では同学年で組んだペアだったからか、初戦で負けてしまった。
次の試合はまた田代先輩と組むだろうから、簡単には負けたりしない。
明日美は友達を連れて来たがってたし、これは上手くやればいい方向に転がるかも。
夏休み前の試合を明日美と友達が観に来ることになって、田代先輩のモチベーションも上がったようだ。
テニスの練習にも一段と気合いが入る。
今度こそは、明日美にいいところを見せなければ。
その日の試合ではトーナメントを順調に勝ち進み、ベスト4に入ることができた。
準決勝で負け三位決定戦でも負けてしまい、表彰台に上ることは出来なかったけど。
田代先輩は試合の後、負けたのは自分のせいだと反省していた。
新人戦でペアを組まされた同学年のやつは、負けたことを全部俺のせいにして文句だらけだったが、この先輩は俺がミスしても責めたりしない。
次はこうしようとか、アドバイスをくれたり励ましてくれたりする。
だから俺も先輩の期待に応えるべく努力しなければと思うのだ。
そんな先輩だから、彼女が欲しいと思っているのなら協力したいし、上手くいったらいいのにと願う。
ただし、明日美だけはダメだ。
いくら田代先輩が明日美を気に入ってしまったとしても。
小六になる直前の春休み、俺は明日美に一目惚れしてしまったんだ。
あの頃からずっと明日美の事が好きだし、誰にも譲るつもりはない。