目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
なんだそれ?
自分で言っておいてなんだけど、めちゃくちゃだ。
でも、どうしても何かしたい、作りたい、動きたい。
目の前の蓮司さんは、ポカンと口を開け言葉の意味を一生懸命分析しているようだった。
そして、腕を組み、視線を落としたり見上げたり、私を見たり。
暫く意味不明な行動を取った後、漸く口を開いた。
「じゃあ、一緒に作ろうか?」
「え……蓮司さんと?」
「そうだけど……どう?それならいいよ」
「……わ、わかりました!ではその方向で!」
私の言い方に蓮司さんが吹いた。
もう慣れたから笑われても平気だもんねー!
本当は一人でガンガン作りたかったけど、仕方ないか。
あれ?一人でガンガンって……そんなに料理作ってたんだっけ?
と、突如あふれでた料理愛に困惑する私なのであった。