目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
のろけ?『食う』がどうしてのろけになるのか。
意味がわからない私は、真顔で首を傾げた。
その様子を見た柾さんが、蓮司さんと私を交互に見てケラケラと楽しそうに笑う。

「百合さんは、ピュアだよねぇ?こんな野獣に食われるなんて可哀想。いっそ、連れて逃げてあげようか?」

ふふふ、と意味深に柾さんが微笑むのを見て、私は……悟った。
もちろん『食う』の意味を!!

「も、もうっ!蓮司さん、そう言うの人前で言うのどうかと思う!」

かといって、2人きりではもっと困る、と心の中で付け足す。

「どうして?なんで言ったらダメなのかわからないな。もう半年以上も夫婦やってるんだから、恥ずかしくないだろ?」
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